白内障

白内障目の中にはカメラのレンズと同じ役目をする水晶体があり、それが濁って硬くなるのが白内障です。最も多いのは、加齢による老人性白内障です。症状は、視力低下、霞んで見える、色が鈍く見える、光がまぶしく感じる、細かい文字が読めない、ぼやけて二重に見える、薄暗いところで見えにくい、車の運転困難、などがあります。 進行してくると眼鏡をかけても見えづらくなり、普段の生活に不自由を感じたときは、手術が必要になります。手術は 日帰りでおこなわれる安全性が高いもので、15分程度で終わります。


白内障超音波を使い濁った水晶体を砕いて吸引した後に、残った嚢に新しい眼内レンズを移植します。手術後、より良い視力を得るためには眼鏡を併用することになります。ハワイアイクリニックでは、術後の眼鏡の使用頻度を下げるための、プレミアムレンズと呼ばれる遠近両用の多焦点レンズや乱視矯正レンズなどを使用した手術も行っています。

ドライアイ

ドライアイ通常、目の表面は涙腺から少しずつ出される涙によって、常に涙の膜に覆われています。 その涙の量が少なかったり涙が蒸発しやすい場合、目の表面が乾くことによって目が疲れたり痛みを感じたりするのがドライアイです。主な症状は、目がしょぼしょぼする、充血する、疲れやすい、目を使っているとだんだん見えにくくなる、かゆみを感じる、目やにが出る、目の周りや奥が痛む、 涙が勝手に出てくる、コンタクトレンズをつけると目が痛くなるなど様々です。ドライアイは年齢とともに涙を作る量が減ることによって起こることが多く、男性に比べ女性の方がなりやすいです。 若い方にも、パソコンや読書など長い時間目を酷使する方、コンタクトレンズをする方、飲酒や不規則な生活によって体が脱水している方などにも多く見られます。


ドライアイ治療法は様々ですが、 人工涙液の点眼、まぶたを温める、オメガ3脂肪酸の摂取、処方点眼薬や経口薬の投与、涙点プラグなどがあります。 ハワイアイクリニックでの診察では 目の表面を染色して顕微鏡でみたり、涙のサンプルをとってモル濃度を測るなどして各々にあった治療法を選び、ドライアイの症状改善を目指しています。

緑内障 (Glaucoma)

目の後ろにある視神経が傷つき、視野が狭まっていく病気で末期には失明する可能性があります。 初期の段階では、 自覚症状がなくゆっくりと進行していきます。40歳以上の日本人の発症率は17から20人にひとりといわれ、アメリカ人の2倍以上です。ハワイアイクリニックの定期検診では眼圧測定、瞳孔を開いておこなう眼底検査をすることによって、緑内障の疑いがあるかを診断します。

疑いがある場合には、最新の検査機器を使い、さらに詳しい視神経繊維の厚みを測る検査や視野検査などを行い、早期発見と治療を行っています。緑内障と診断された場合は、眼圧を適正値にまで下げることによって緑内障の進行を遅らせることができます。


緑内障眼圧を下げる方法は大きく分けて3つあり、点眼薬、レーザー治療、外科手術があります。一度傷ついた視神経は戻すことができないので、早期発見、早期治療によって進行を遅らせることが 重要です。ご家族に緑内障がある方、40歳以上で瞳孔を開く眼底検査をしたことのない方は検診をお勧めします。

糖尿性網膜症 (Diabetic Retinopathy)

糖尿性網膜症糖尿病によって眼底の毛細血管が弱くなり、目の後ろにある網膜という部分が腫れたり出血したりする病気です。網膜はカメラのフィルムにあたる部分で、 初期の小さな出血の場合には自覚症状がないのですが、進行すると視力の低下が顕著で、失明する恐れもあります。


糖尿性網膜症内科で糖尿病という診断を受けた方は、年に一度の眼底検査をすることが重要となります。糖尿病網膜症は主にレーザーや眼内注射などで治療をします。当院の院長は網膜疾患の専門医でもあるため、安心して診断、治療が受けられます。

飛蚊症(Floaters)

黒い点、むし、塵のようなもの、または薄い雲のようなものが視界に浮かんで見える症状で、目を動かしてもどこにでもついてきます。白い壁や、明るいコンピューターの画面、空などを見たときに目立って見えることが多いです。 飛蚊症に伴って、光視症と呼ばれる、暗い部屋で小さなフラッシュを焚かれたときのように、光がちらちらする場合もあります。 眼球内は透明なゼリーのようなものが詰まっていて、それが年齢と共に液状化することにより、その中の繊維の部分が固まって液の中で浮遊することによっておこる生理現象であることがほとんどです。 ただし、場合によっては病的変化によって起こり、早急の治療が必要になる場合もあります。


例えば、網膜に孔が開いていたり、網膜剥離を起こしている場合、糖尿病などの網膜疾患が悪くなることによって、目の中に出血している場合などもあります。このような、生理現象以外で起こりうる原因を調べるため、飛蚊症、光視症のある方は、早めに眼科専門医を受診することが重要です。

加齢黄斑変性症 (AMD, Macular Degeneration)

加齢黄斑変性症目の奥にある、カメラで言うとフィルムにあたる網膜という部分の病気です。黄斑とはその網膜の中でも細かいものを識別したり、本を読むときに使ったりする中心の視力を出す重要な部分です。この黄斑部が加齢などが原因でうまく機能しなくなる病気で、場合によっては失明する場合もあります。萎縮型(Dry)と浸出型(Wet)の2つのタイプがあり、萎縮型の場合には視力の低下は少ないものの、進行して浸出型になると、物が歪んで見えたり、黒い点がみえたり、視力が著しく低下する場合もあります。


加齢黄斑変性症萎縮型の場合には、定期的に眼底検査を受け、特別につくられた抗酸化ビタミンの多く含まれる栄養補助剤を飲むことが勧められます。視力に影響のある浸出型になった場合には、 抗血管新生薬を眼内注射して治療します。